第70章 写真をネットにアップする

いつからだろう。橘結衣は、宮本景太に自分の日常を話すのが当たり前になっていた。

京清市に来てから、彼女はずっとひとりだった。

橘家の人間は彼女を露骨に疎み、まともに言葉すら交わしてくれない。胸の内をこぼせる身内など、どこにもいなかった。

けれど、602号室の面々と知り合ってから、少しだけ風向きが変わった。

そして今は――宮本景太も、悪くないと思っている。

宮本景太は結衣の話を聞きながら、真剣にその瞳を見つめていた。

女の子が笑うと、目尻がふわりと弧を描く。食べるのが早すぎて、慌ただしすぎて、口元から鼻先にかけて綿あめの糸がべったり付いているのに――本人は、幸せそうに頬をゆるめたま...

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